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WOWOWドラマ「華麗なる一族」、原作のあらすじを紹介!

WOWOW35周年記念ドラマ「華麗なる一族」が2021年4月18日から放送予定と発表されましたね。

すでに、映像が流れていたりするので、どんなドラマかなと期待も高まっています。

この「華麗なる一族」は、すでに何度か映像化されています。2007年木村拓哉主演でドラマ化されたものをご覧になった方もおられるでしょう。

この物語の原作は、1970年3月から1972年10月まで「週刊新潮」に連載されていたもので、高度経済成長期に起こった事件をモデルにしたものではないかと考えられています。

原作者:山崎豊子さんの書かれた小説は、「白い巨塔」「大地の子」「沈まぬ太陽」などどれも徹底した取材とイマジネーションから作り出されていたと伝えられています。小説にかかれていることが真実なのでは、と思えるほどです。

令和の今、「華麗なる一族」をどのように描かれていくのでしょうか?私達はどのように感じるのでしょうか?

ここでは、放送前に「華麗なる一族」の原作のあらすじを紹介していきます。原作を読んでから見るか、見てから読むか、参考にしてくださいね。

原作「華麗なる一族」あらすじ

万俵コンツェルンは、都市銀行・阪神銀行、阪神特殊鋼、万俵不動産、万俵倉庫、万俵商事、万俵信用金庫からなる関西の財閥。

万俵家当主:大介は、阪神銀行頭取。妻:寧子との間に二人の息子、鉄平と銀平、三人の娘、一子と二子と三子がいる。かつて子ども達の家庭教師だった愛人:高須相子と妻と三人で同衾することもあるような暮らしをしている。

長女:一子は、大蔵省主計局次長:美馬中(みま あたる)に嫁いでいて、普段は、美馬と子どもたち(宏と潤)と東京で暮らしている。

長男:鉄平は、阪神特殊鋼専務。父の勧めには従わず、製造の技術を学びアメリカにも留学した。大川一郎(元通算大臣)の娘早苗と結婚し、小学生の息子・太郎がいる。

鉄平は、祖父:敬介に容姿が似ているため、大介は鉄平が敬介の子ではないか、と疑念を持っており、鉄平を信頼することができないでいる。

次男:銀平は、阪神銀行貸付課長。安田万樹子(関西の重鎮・大阪重工の安田太左衛門の次女)と見合いをする。

次女:二子は、実家暮らし。大学を卒業し、総理大臣夫人の甥・細川一也と婚約中であるが、大学時代の友人で、阪神特殊鋼勤務の一ノ瀬四々彦に惹かれている。

三女:三子は、学生。実家暮らし。

万俵家は、先々代、先代、そして大介と、時代を先読みすることと戦争や戦後の景気の波に乗って事業を拡大してきていた。そこに、大介は華族の妻を迎え、相子とともに閨閥をつくって事業基盤を強化していっていた。

この万俵家にふりかかる金融再編の波。

これを万俵大介は、貸付残高では阪神銀行よりも上位の大同銀行に、阪神特殊鋼へ融資するように工作し、結果として阪神特殊鋼を倒産させ、大同銀行との合併をなしとげる。

鉄平は、大手の鉄鋼会社の都合で鋼鉄が納品されないことから、自前の高炉を持とうとし、多額の借金しようとした。メインバンクの阪神銀行からは、父、弟ともに拒否され、留学中から懇意にしていた大同銀行の頭取:三雲を頼っていたのだった。

そして、鉄平は責任を感じて、猟銃で自殺。

大介は、合併後の銀行の運営のため、東京へ移ることにし、相子に手切れ金を渡す。

銀平は、合併後の銀行は次の再編の犠牲になることを悟り、銀行を去る。

「華麗なる一族」映画、ドラマ

「華麗なる一族」は、1974年映画(主演:大介役:佐分利信)、1974年テレビドラマ(主演:大介役:山村聡)、2007年テレビドラマ(主演:鉄平役:木村拓哉)で映像化されています。

1974年当時は、阪神特殊鋼は山陽特殊製鋼のこととして認識されていたようです。1965年に粉飾決算していたことが明らかとなり、会社更生法の適用を申請された会社でした。

過剰な設備投資により、投資を回収できず、銀行からの融資を返済できなかったための倒産でした。

原作に描かれている万俵家は、食事の時はフランス語と英語。高須相子の決めた相手との結婚。関西のお金持ちの世界を知らない身からすると、想像もできないような暮らしが描かれていました。

高須相子、美馬中という二人は、一般庶民の出身です。ちょっと共感できたりします。

相子を演じられたのは、京マチコ、小川真由美、鈴木京香。家庭は貧しかったけれど、自力で道を切り開き、家庭教師として万俵家に入り、万事を取り仕切るようになっていった人です。

映画と2007年のドラマで、大介の父:敬介を演じたり肖像画に描かれたりしていたのは、鉄平を演じた俳優さんでした。よく似ていたという設定が生かされていました。

WOWOWドラマ「華麗なる一族」まとめ

WOWOWの開局25周年記念ドラマ(2016年)は「沈まぬ太陽」で、原作は山崎豊子さん。

今回の開局30周年記念ドラマも原作が山崎豊子さんです。

ハッピーエンドにはならないかもしれない社会派ドラマ。現代にどのようなメッセージを届けてくれるのでしょうか?

第1回は無料放送で楽しむことができます。WOWOWに加入していれば、オンデマンドで見ることもできますし、他のWOWOWドラマの例ではDVD化される可能性は高いです。

原作を読んでから見るか、見てから読むか。原作は、昭和の高度経済成長期です。変わらないこと、変わってしまったこと、原作との違いで楽しめることですね。

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