ドラマ

WOWOWドラマ「華麗なる一族」最終回ネタバレ!原作通りか?

WOWOW30周年記念ドラマ「華麗なる一族」が2021年4月18日から放送されました。

「華麗なる一族」は、すでに何度か映像化されていますね。2007年木村拓哉主演でドラマ化されたものをご覧になった方もおられるでしょう。

この物語の原作は、1970年3月から1972年10月まで「週刊新潮」に連載されていたもので、高度経済成長期に起こった事件をモデルにしたものではないかと考えられています。

原作者:山崎豊子さんの書かれた小説は、「白い巨塔」「大地の子」「沈まぬ太陽」などどれも徹底した取材とイマジネーションから作り出されていたと伝えられています。小説にかかれていることが真実なのでは、と思えるほどです。

令和の今、WOWOWは「華麗なる一族」を原作とおり、高度経済成長を遂げていた時代を背景として映像化されました。

昭和の女性の扱われ方、男性の暑苦しさ、そして海外との時差のある連絡、など現在から見れば、信じられないかもしれません。こんな時代が日本にもあったのです。

WOWOWドラマ「華麗なる一族」前回まで

舞台は、関西の財閥:万俵一族。

毎年、伊勢志摩のホテルで新年を迎えます。当主は、万俵大介、阪神銀行頭取、そして万俵コンチェルンの総帥。

長男:鉄平は、銀行家になることを嫌いアメリカに留学して鉄の研究をし、万俵コンチェルンの一角、阪神特殊製鋼の専務をしていました。

父から、祖父と妻の間にできた子ではないかと疑われていて、このことが物語の根底に深くたゆたっています。

阪神特殊製鋼は、帝国製鉄からの鉄の供給により業績が左右されることから、自前の高炉を建設しようと鉄平は動きます。親会社である阪神銀行は融資をためらい、阪神銀行からの出向社員:経理担当も高炉建設には反対の立場。

鉄平は、三雲頭取とアメリカ留学時代に親交があったため大同銀行に融資を依頼します。

アメリカの取引先も会社の内部事情で阪神特殊製鋼からの製品の購入を待つことになり、代金の支払いは遅れています。けれども鉄平は、高炉建設へと突き進むのでした。

長女:一子は、大蔵省(財務省のかつての名称)勤務の美馬中と結婚し、東京で暮らしています。美馬は、大介に大蔵省銀行局の意向などを伝える役目を担っています。

大蔵省は、銀行の再編を考えていると聞いた大介。小が大を飲む合併を画策し、相手の銀行を物色し、内部が生え抜きと日銀からの天下りで対立している大同銀行に狙いを定めました。

次男:銀平は、前回関西経済界の重鎮、安田家の娘:真樹子と結婚し派手に結婚式を大阪と東京で行いました。けれど、流産をした真樹子は子供が産めない体になったこともあり、実家に帰ってしまいます。

次女:二子は、鉄平の部下一ノ瀬四々彦に惹かれています。総理の甥との縁談がまとまりかけていましたが、自分で相手に断りました。

この一家の奇妙な点は、妻:寧子と子どもたちの家庭教師として万俵家に入ってきた高須相子が妻妾同衾していることでした。真樹子は、「お母様が二人いるみたい」と表現していました。

そんな時に起きてしまった阪神特殊鋼の高炉爆発事故。阪神特殊鋼は収支が行き詰まり、自力再建はできないところまで追い詰められていきます。

WOWOWドラマ「華麗なる一族」最終話あらすじ

鉄平は、阪神特殊鋼が自力再建できない状態になったのは、父:大介が融資を渋ったためで、阪神特殊鋼の社外取締役が阪神特殊鋼を窮地に陥らせたと考え、提訴に踏み切る考えでした。

しかし、ここで大介の数日待ってほしい との言葉を受けて、待ってしまいます。

その間に、帝国製鉄から支援されることが決まって、鉄平は専務を解任され、提訴できなくなってしまったのです。

鉄平は万俵家を出て、妻子を実家に返します。

一方、阪神特殊鋼により多額の負債を抱えることとなった大同銀行と阪神銀行。

大同銀行では、綿貫専務が、新銀行の副頭取を大介に約束され、生え抜きの腹心たちとともに阪神銀行との合併を推進します。

三雲頭取は、解任。これを鉄平は報道で知ります。自分の未来を信じてくれた人を結果として裏切った形になった、鉄平はそう考えてしまいました。

12月31日。猟をしないと決まっている日に、猟友会の人たちに挨拶をした後、一人、自分に猟銃を向ける鉄平。

警察で鉄平の血液型を聞き、大介は自分の子であったことを知るのでした。

大同銀行と阪神銀行は合併して東洋銀行となることになり、万俵家は東京へ移ることにしました。

相子は、退職金をもらって家を出ます。

二子は、四々彦とともに飛行機で旅立ちます。応援したのは、一子と銀平。二人とも閨閥を作るための結婚では幸せになれないことを身を以て知っていました。

WOWOWドラマ「華麗なる一族」

ドラマ「華麗なる一族」は、阪神銀行、阪神特殊鋼、万俵家と三本の軸で話が進みます。

阪神銀行は銀行再編の中、何とか生き残りを模索。貸し出し金額で上位の銀行を合併相手として検討しています。

阪神特殊鋼は、高炉建設に現状打破の望みをかけていましたが、高炉爆発という不測の事態が起きて身売りせざるを得なくなってしまいました。

大きな企業のドラマでありながら、個人の思いも丁寧に描かれていて、ドラマの世界に引き込まれてしまいます。時代背景が違っていても人は同じことを考え行動しているように思うからでしょうか?

このドラマは終わりましたが、政治の世界では銀行の再編は始まったばかりということで、東洋銀行の次の合併相手の検討に入ったこと、それを担当するのは、娘婿の美馬ということ。

今度はどんなドラマが始まるのだろうかと余韻もたっぷりでした。

error: Content is protected !!