雑誌に取り上げられるお庭に、バラの花が咲いているのをご覧になったことはありませんか?
素敵だなあ、とため息まじりに思っていました。
そこで、1本でもバラの花が咲いていると素敵なお庭になるんじゃないかと思ってバラの苗を植えてみたところ、バラの香りに誘われてどんどん増えていき花壇ができていきます。
バラを栽培したことがない初心者の方でも、バラの花壇が造れるように、花壇にどう配置したら良いか、その時品種としては何が良いか、話していきますので参考にしてください。
初心者が花壇に植えるバラってどんな植物?
バラは種ができるので、種から育てることもできますが、多くは接ぎ木した苗が売られています。根元にテープが巻いてあるものは接ぎ木した苗ですね。
また、挿し木で育てることもできます。剪定の時落とした枝が、地面について花を咲かせることもありますよ。このように、種からでも、接ぎ木でも、挿し木でも育ちます。
初心者が育てやすいのは、接ぎ木の苗からですね。
苗を買う時に、「新苗」とか「大苗」とか言われませんでしたか? これは買った時期による言葉です。
「新苗」とは、その年に接ぎ木したもので、「大苗」とは、新苗を秋まで育てたもの。
「新苗」は4月~5月に植え付けをすることになりますが、8月くらいまでは花を咲かせないように蕾を摘み取ります。根の発育を優先するためで、花は秋までお預け。
「大苗」は、根が育った状態で購入できるので、蕾は咲かせてOK。このように接ぎ木した年に最初に花を見るのは秋ですね。
初心者が花壇に配置するバラの品種
病気に強い品種にしたり、色のあざやかな品種にしたり、品種改良が繰り返され毎年のように新しい品種が登場しています。
バラの種類の分け方としては次のようなものがあります。
- 花が咲く時期によって、一季咲きと四季咲き
- 品種が作られた時期によって、原種、オールドローズ、モダンローズ
- 大きさや性質によって、つる性、非つる性、ハイブリッドティー(HT)、フロリバンダ(FL)、クライミング(CL)、ミニチュア(Min)etc.
初心者が植えるには、四季咲きで 品種改良されて病気に強いモダンローズの中から選ぶのがお勧めです。
また花壇に配置する際には、樹の高さを考えますので、ハイブリッドティー、フロリバンダ、ミニチュア、クライミングに分けて解説します。
大輪の花が咲くハイブリッドティー
樹の高さは1~2m、四季咲きで多くの品種があります。
藤色のブルームーン、花びらの数の多いイブ・ピアジェ、赤いバラの象徴のようなローズ・オオサカ、などが代表的な品種です。1本でも豪華な花が咲きます。
樹の高さが高くなるので一番奥、北側に植える品種になります。
房咲きのフロリバンダ
樹の高さは80cm前後、房状に多くの花が咲きます。
白いアイスバーグ、アプリコット色のフレグランスアプリコットなどが代表的な品種で、多くの花が次々と咲きます。まとまって小さな山のような形になるので、ハイブリッドティーの間に間隔を広めに取って植えてくださいね。
小さなかわいいミニチュア
小さな花が咲く品種ですが、樹高が1m近くになるものもあります。こじんまりと大きくならない品種だと一番手前に植えておくと他の花の足元を隠すこともできます。
マーブルローズ、みさきなどあります。四季で花色の変わるグリーンアイスを鉢植えにしてベランダにちょっと置いておくのもお勧めです。
仕立てを使って形を造れるクライミング
クライミングはつる性のばらで、仕立てに誘引することで形を造ることができます。つるが仕立てにまきついてくれるのではないので、誘引する必要がありまが。
バラのトンネルを玄関前に造ることだってできる品種です。
カクテル(樹高3mくらい)、アンジュラ(樹高3mくらい)などが育てやすいかと思います。2m以上の仕立てに誘導するならば、ハイブリッドティーの後ろに植えて仕立てを立て育てましょう。
門扉のところに仕立てを立ててお客様をお迎えするのも素敵ですね。
初心者がバラの花壇でするお手入れ
剪定によって、樹の形を整えることができます
バラが咲くのは、”剪定した後1日の平均気温を足していって1000℃を超えたころ”だそうですよ。2月のはじめと8月の終わりに剪定すると、5月と10月に咲いてくれています。
バラは、新しく伸びた枝に良い花が咲いてくれるようですね。
シュートといってスーと伸びてくる枝があります。これは、手でしごいて折っています。樹の形次第ですが、細い枝は剪定の時に落として太い枝を育てるようにすると、大きな花が咲くようですね。
咲いた後は花がら切り
品種によって香りは違って感じられます。好きな香りの花を選ばれることをお勧めしますが、数種類の花が咲くと1本とは違う香りに感じられるので、”好きじゃなかった”と思ったら違う品種を植えてみてくださいね。
咲いた花は、5枚葉を1枚か2枚つけて切り取ってあげましょう。家の中で花瓶に活けても良いし、花びらをお風呂に浮かべても素敵な時間を過ごせそうです。
咲ききって枯れてきたら、5枚葉を1枚つけて切り取ってくださいね。そのままにしておくと、丸い実ができ中には種ができます。ローズヒップと言われているものです。
実ができると実に栄養が必要になってくるので肥料を多く使うことになってしまい、樹に栄養が行き届かなくなってしまう恐れがあります。実をつくらないように。
肥料は花が咲く前と後に施し、冬の前には寒さ対策として、木のチップを根元に置いています。
まとめ
花壇に植える品種と配置の話はいかがでしたでしょうか?
- バラという植物について
- バラの種類について
- 樹の大きさによって、植える場所を決めること
- 剪定によって樹の形が整えられること
- 花が咲いたら切り取ること
について話してきました。一度植えると何年も花を咲かせてくれ、形を整えることができ、つる性では仕立てに添って形も変えることができる”花の女王”。
きれいなバラには棘があります。お手入れの際には、お忘れなきよう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。