アジサイの季節がやってきました。
母の日にアジサイを贈ったという方もおられるでしょう。白いアジサイの花言葉は、「寛容」、また多くの花が咲いているように見えることから「多くの家族」という意味もあると言われています。
このアジサイ、原産国は日本。
江戸時代に長崎出島に来日したドイツ人医師シーボルトが、日本人の妻の楠本滝の愛称「おたきさん」にちなみ「オタクサ」と命名してヨーロッパに紹介して世界に広まったそうです。
現在では、300種類を超える品種のあるアジサイです。あなたは、どのアジサイがお好きですか?
アジサイの種類
アジサイの花と思われている部分は、実は萼が大きく発達した装飾花であることは、よく知られていることですね。
花の中央には両性花(雄しべと雌しべがある)があり周囲に装飾花があるのですが、両性花が極小で目立たなかったり、装飾花のみのものもあります。
装飾花の咲き方から、がく咲きと手まり咲きに分類することができます。
がく咲き
多数の両性花を中心として、装飾花が周りを縁取るさまを額縁になぞらえて呼ばれています。
藍姫は、装飾花が多く花付きもよく、花の色が深い藍色です。凛とした立ち姿が美しいですね。
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シンデレラは、装飾花はあまり多くありませんが、装飾花の軸が長めで両性花の周りにふんわりと星のように咲きます。シンデレラが白いドレスをまとったようですね。
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長門紫は、とても濃い青紫の花が特徴です。ガクのように装飾花がつく 「濃紫」「豊後藍」「天守の紅」と同じ品種と考えられています。装飾花がスカートのように見えますね。
恋路ヶ浜は、中心の両性花が青く、装飾花が白いという色あいに加えて、葉に白い斑が入ります。白い斑も美しく、はかない恋を表しているようですね。
ハナビアジサイ(=隅田の花火)は白い花です。コガクウツギとヤマアジサイの自然交雑種と言われています。
スターマインはハナビアジサイから作られた薄いピンクの装飾花を持っています。かわいらしい花色ですね。
手まり咲き
花が球形にすべて装飾花となったものが手まり咲き。シーボルトの命名によるオタクサも手まり咲きの品種の一つです。
万華鏡は、島根県農業技術センターで開発されました。花の形が葉の形で集まって咲くので、まるで万華鏡を見ているようです。
中心の色が濃く、外側ほど白い萼。淡いピンクか淡い青になるのですが、ピンクのほうが少ないそうです。
コットンキャンディーは、まるで綿菓子のようと形容される、少しすぼまったように装飾花が開花します。クリーム色からピンク色への色の変化もまたかわいらしい。
カシワバアジサイは、丸いというよりやや長い円錐型(ソフトクリームの形)に花を付けます。葉の形がカシワに似ているために付けられた名前ですが、花色が薄緑から白へ変わっていくところも魅力ですね。
アジサイの色
アジサイは、植えられている土によって花の色が変化すると聞いたことがありませんか?
”土壌が酸性ならば青、アルカリ性ならば赤くなる。”
なので、肥料や成分を与えることで、花の色を調整することもできるそうです。
土壌とは関係なく、花の色は緑色から、赤や青そして、だんだん赤くなってきますよね。アジサイの持っている色素が分解されることにより発色し、しだいに老化していくことから起こる変化だそうですよ。
同じ株から出ている花でも色が違って見えるのは、土壌から吸収される成分の違いとも言われていました。
アジサイの毒
「アジサイの葉が刺し身のツマとして添えられていて、それを食べた人が吐き気・めまいなどの症状を訴えた」といった記事が報道されることがあります。
数年に1回くらいで、忘れたころに起こっています。
厚生労働省では、”毒性成分は不明だが、食用は避けるべき”とされていました。
花まつりの時にお釈迦様にかける甘い水も毒なの?
アジサイの仲間のアマチャは、がく咲きをします。葉がアジサイに比べ薄いのと葉・葉柄・茎が赤紫色なのが特徴です。
葉を乾燥させて煎じて飲むと甘く、釈迦の誕生日である4月8日に花まつりに使われるために寺院などに植えられているのも見かけることがあります。
「アマチャを飲んで幼稚園児、小学生が嘔吐した」との報道が過去にはありましたが、いずれも軽症で一日以内には快復したということでした。
厚生労働省では、アマチャの中毒対策として「濃いアマチャは避ける。2~3gを1Lの水で煮出す」としています。
まとめ
あなたは、どのアジサイが好きですか?
300種類以上あるアジサイの中、藍姫、シンデレラ、長門紫、恋路ヶ浜、ハナビアジサイ、スターマイン、万華鏡、コットンキャンディー、カシワバアジサイを紹介しました。
雨の季節に美しく可憐に花を咲かせています。
まだ知られていない品種の発見があるかもしれません。また、新しい品種を生み出そうと研究されていますよ。
是非、いろいろなアジサイを鑑賞して下さい。
そして、美しい花ですが、食用にされる時には、ちょっと気をつけてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。